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腸腰筋の伸張反射を引き出すトレーニング


前回に引き続き腸腰筋についての記事を書いていきます。



腸腰筋のトレーニングは、You Tube等で誰もが見れるようになっています。



しかし、土台が機能していないと身体の奥深くにある筋肉のためトレーニングの効果がいまいちわからなかったり、腿の前が疲れてくるといったように、間違ったトレーニングとなるためまずは土台をしっかりと鍛えておくことが大事です。



前回、その腸腰筋が機能するためには土台が大事だということを書きましたので、まだ読んでない方はこちらからお読みください。



今回は、土台が機能していることを前提に、より腸腰筋の機能を引き出すための伸張反射を誘発するトレーニングを紹介したいと思います。





本題に入る前に伸長反射について簡単に説明しておきます。


筋肉は自らの意思で曲げ伸ばしするのとは別に、伸ばされるとゴムのように無意識的に縮むという作用があります。



この伸ばされたら縮むという筋肉の作用を反射といい、筋肉が弛緩した状態から力をいれるより、強力かつ再現性(繰り返し同じ動きができる能力)の高い動きができるようになります。



この伸張反射は歩きや走りといった動作の基本となっており、無意識的に起こる運動となっています。



そのため無理に意識的にピッチを高めようとしても、脚に力が入りすぎたり、空回りして蹴っている感覚が薄くなったりと逆にタイムが落ちたという経験がある選手も多いと思います。



今回の伸張反射のトレーニングは、無意識レベルの運動能力のレベルを高めるためのトレーニングとなり、上記の問題を解決するためにも有効となります。




また、身体操作といって身体の使い方そのものと向き合う必要があるため、自身の身体に無駄な力みが生じていることや上半身と下半身とが連動していることなどの感覚的な気づきも与えてくれます。




今回紹介するトレーニングは単なる伸張反射ではなく、回旋系伸張反射といって、伸張反射に回旋の要素を入れたトレーニングです。



走る動作も正確には骨盤の回旋運動が複合している回旋系伸張反射の運動となっており、走る動作にも重要なトレーニングです。



では、トレーニングの動画になります。





ポイントは、鳩尾から骨盤・脚を捻ることです。



腸腰筋は背骨についているので鳩尾(みぞおち)から回旋することで腰椎・骨盤が捻られ、腸腰筋が最大限引き伸ばされることで伸張反射を誘発しやすくなります。



このトレーニングは、腸腰筋の最大伸長位から最大短縮位までの運動となり、腸腰筋での伸張反射が上手く誘発できるようになると脚がムチのようにしなりながら動かすことができるようになります。



上記で説明したように、反射は無意識的に起こるため、運動のきっかけ以外は基本的に脱力が重要となります。



このトレーニングでは体幹の保持という力む動作がベースにある中で、伸長反射を誘発する下肢は脱力が必要となり比較的高度な分離運動を必要とするトレーニングです。



そのため、伸張反射のトレーニングとしてだけではなく、体幹トレーニングとしても有効ですし、分離といって一部は固定していても他の部位はしなやかに動かすことができるといった能力の他、脚と背骨を連動させるためのトレーニングにもなります。




注意点としては、前回の記事で記載しているように、腸腰筋は体幹の安定性がないと力を発揮しづらい特徴があるため、ハイプランクの姿勢保持が正しく行えない場合は、まずはハイプランクの保持ができるようになってから挑戦しましょう。





是非チャレンジしてみて下さい。






最後までお読みいただきありがとうございました。

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