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ケガ予防に必要な4つの要素 後編

更新日:2020年9月22日




前回記事の続きになります。




3つ目は、身体の連動性です。


連動性とは全身を使って動作を行うことを意味します。


サッカーのキック動作で説明すると、腕を含めた上半身の力が下半身に伝わり、さらに脚からボールへと伝わることで、キック力に差が出ます。


つまり、キック力を高めるために、重要なことは脚の筋力アップよりも、上半身と下半身の連動性を高めることです。


※サッカーで上半身のトレーニングが重要になる理由の1つです。

いずれ記事にしたいと思います。


 

野球やテニスではサッカーとは逆に下半身から上半身への連動性が重要になります。

なぜ、身体の連動性がケガの予防に重要になるかというと、例えですが、サッカーのキック力を測定した際、脚だけの力で100kmのシュートを蹴るのと、身体全身の力で100kmのシュートを蹴るのではどちらの方が脚への負担は大きくなるでしょうか。


当たりまえですが前者です。


人の身体は使う部位が限られた状態で同じ動作を繰り返すと高い確率でケガに繋がります。


そもそも人の身体を動かしているのは筋肉だけではありません。


筋肉を包む筋膜という組織が筋肉どうしを繋ぎ合わせて、連動させることで強い力が発揮できるような構造となっています。


身体を連動して使えるようになるということは、身体にかかる負担を全身に分散することができるということです。


前編で書いた、100%の力を発揮した際に起こる肉離れも、身体の連動性が保たれていれば、一部位だけに、負担が生じるのではなく、全身へと負担が分散されるため、肉離れのリスクを回避することができます。


身体の連動性については以前、記事を書いているのでこちらをご覧下さい。





最後に4つ目です。

それは、コンディショニング管理になります。

コンディショニングにはアイシングやストレッチ、マッサージ、交代浴(冷水とお湯に交互に浸かること)などのケアの他、睡眠や食事管理、呼吸法なども含まれます。

前述した他の3つの要素がしっかりとできていても、このコンディショニング管理がおろそかな選手は、ケガだけでなく、大事な場面で力が発揮できないなどパフォーマンスにも大きな影響を与えます。


例えば、就寝前にストレッチやマッサージをしてから寝る選手は、寝る前のルーティーンが身についており、大事な大会の前日や合宿、遠征などの際もルーティーンをしていることで、副交感神経が優位になり、緊張や環境の変化による影響に強く、試合でもいつもと変わらないパフォーマンスを発揮できる可能性が高いです。


それに対し、コンディショニング管理がおろそかな選手は環境の変化をもろに受け、寝不足のまま試合に望み、最悪の場合、大きなケガに繋がる可能性もあります。


また、単純にオーバーワークによる疲労を放っておけば、筋肉が硬くなり、ケガに繋がりますし、2つ目の要素で説明した、筋肉の耐久性を高めるための繰り返しの負荷もオーバーワークになりうるため、しっかりとしたケアができてこそになります。


普段から自身のコンディションに関心を持っている選手は、少しの身体の違和感に気づく様になり、自身でのケアや練習量の考慮、トレーナーへの相談が早期にでき、ケガをする前に対処することとも可能となってきます。



コンディショニング管理に関しては、教わることも少なく、これを読めばいいという本もなかなかないため、難しいところでもあります。



しかし、ここがしっかりとできている選手は、身体に対する感覚が優れ、自身の内面に意識向けることができているため、練習の吸収力も高い傾向にあると言えます。


そういった意味では、スポーツ選手にとって最も重要な要素の一つであると僕は思います。


それだけに、自身のコンディショニング管理はプロでは当たりまえの要素ではないでしょうか。

前回に引き続きケガ予防に関してのまとめです。


1つ目は身体の柔軟性です。

2つ目は筋肉の耐久性です。

普段から筋肉に遠心性の負荷を与え、その筋肉には日常的にそれだけの負荷が必要となるということを肉体的にも脳的にも認識させておく必要があります。

3つ目は身体の連動性です。

100の力を一部位で出力するよりも、100の力を、全身を連動さることで出力し、一部位に生じる負担を分散させる能力が必要です。

4つ目はコンディショニング管理です。

他の3つの要素がしっかりとできていても、コンディションが整っていなければ、十分なパフォーマンスも発揮できないうえ、ケガのリスクも高い状態といえます。

スポーツ選手にとって最も重要な要素の一つです。

今回も長くなりましたが最後までお読み頂きありがとうございました。



追伸

ケガが多いという選手は、まずは柔軟性からです。

ストレッチの動画であれば、今はネット上に溢れています。

誰かに教わってばかりでなく、自分から学ぶことも必要です。

身体の連動性のトレーニングやコンディショニング管理について学びたい方はご連絡ください。

この2つに関しては指導できるトレーナーが少ないのが現状です。

しかし、どのスポーツにとっても必ず必要となる要素です。

トレーニング依頼受け付けております。

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